2014年12月31日水曜日

【大晦日に寄せて】 K.454 ヴァイオリン・ソナタ 変ロ長調 第3楽章

朝日を浴びる新潟市街地
2014年、最後の日を迎えました。
この1年、当サイトにお越しいただいた皆様、本当にありがとうございました。
素人の書く稚拙な内容でしたが、モーツァルトの音楽を愛する心だけは忘れず続けてこられました。
私にとりましてモーツァルトの音楽は鏡のようです。
気持ちが落ち込んだ時、わだかまりがある時など、この音楽には跳ね返されてしまいます。
しかし、体調もよく気持ちが充実していると、体中の細胞がモーツァルトの音楽に共鳴し幸福感が倍増します。
いつもモーツァルトの音楽に共鳴できるよう、自分自身のために続けていきますので、お時間のある方は是非遊びにいらしてください。美しい写真もお見せできるよう修練いたします。

今年最後の曲は、ピアノ協奏曲 第17番のすぐ後に書かれたヴァイオリン・ソナタです。
第2楽章は7月にタテヤマリンドウの写真とともに載せました。この第3楽章はアレグレット。弾むようにヴァイオリンとピアノがメロディを交わす快活な楽章です。
それでは皆様よいお年をお迎えください。


ヴァイオリン・ソナタ 変ロ長調 K.454 第3楽章 Allegretto

2014年12月28日日曜日

K.453 ピアノ協奏曲 第17番 ト長調 第3楽章

阿賀野市から望む五頭山系
第3楽章の冒頭は「魔笛」のパパゲーノ風の主題と5つの変奏から構成されています。
この主題にはおもしろい逸話があります。
それは、作曲後の5月27日、モーツァルトが買ったむく鳥がこの主題を上手にさえずったそうです。
モーツァルトの金銭出納帳にこの鳥が歌った節が書きこまれているそうです。鳥はよけいなシャープをつけて歌ったようですが、モーツァルトは寛大に許して「これは美しかった」と譜の下に書き添えてあるそうです。モーツァルトらしい遊び心いっぱいの逸話です。
この17番の協奏曲は歌ごころにあふれた美しく流麗な名曲で、これから生み出される傑作オペラ「フィガロ」「魔笛」はもうすぐそこまで来ていることを感じさせてくれます。


ピアノ協奏曲 第17番 ト長調 K.453 第3楽章 Allegretto
余談
年の瀬も押し迫ってきました。今年も残すところあと4日となりました。まだ年末の仕事も残っていて、家の掃除や年賀状は手つかずです。毎年もっと早くやっておけばと思いつつ、切羽詰ってやるところが年末らしくていいものです。
最近は掲載する写真が雪国独特のモノトーンで寒そうな風景ばかりで、あまりモーツァルトの音楽にはあいませんが、お許しください。

2014年12月26日金曜日

K.453 ピアノ協奏曲 第17番 ト長調 第2楽章

第2楽章はアンダンテ、ハ長調。
瞑想するようにゆったりと始まります。その後、半音階的な進行を織り交ぜながら独奏ピアノ、管楽器のソリスティックなメロディも魅力的です。 途中、嬰ハ短調にの領域まで達する憂いを帯びた転調に心を奪われます。


ピアノ協奏曲 第17番 ト長調 K.453 第2楽章 Andante ハ長調

2014年12月21日日曜日

J.S.バッハ 平均律クラヴィーア曲集 第1巻 第1番 プレリュード BWV846

冬になるとなぜかバッハが聴きたくなります。
無伴奏ソナタ系の音楽は、その静謐で崇高な響きが、冬の張りつめた空気に合うように感じます。
先日、雪景色の中を車で走っていたら、ラジオからこの曲が流れました。深い感動を覚える時間でした。
かなり昔に、名前は忘れましたが有名な音楽家が言っていました・・・

 『音楽の世界で最も高い山は バッハ です。
   そして、最も美しい山は モーツァルト です。』


J.S.バッハ 平均律クラヴィーア曲集 第1巻 第1番 プレリュード BWV 846

今日の「きらクラ!」
今日は今年最後の放送がありました。一年間を振り返る懐かしい曲の数々に心和みました。
その中で、いつも素晴らしい投稿をしてくださる「山好きかっちゃん」さんのお話は、夢とロマンに溢れた感動的な内容でした。アルプスを背景に澄み切った広大な空間に鳴り響くベートーヴェン!!
多感な少年期に大自然の中でこのような体験をされたことは、かけがえのない宝物だと思います。
またその流れで、「週末は畑仕事」さんが「霧の山稜」のBGMに感動してくださり、本当に光栄でした。ありがとうございます。これからも『きら☆クラ!』応援します!

2014年12月20日土曜日

K.453 ピアノ協奏曲 第17番 ト長調 第1楽章

新潟市上堰潟公園にて(2014.12.13)
冬本番。連日の寒波も今日は一休み。静かな週末です。
雪景色とともに、モーツァルトのピアノ協奏曲を聴いてみます。
この17番は、冒頭の流麗なメロディーでとても印象的な名曲です。1784年ウィーン時代の一連の予約演奏会のために書かれた作品のひとつで、モーツァルトの有能な弟子だったバルバラ・プロイヤーのために書かれました。
この第1楽章はモーツァルトの作品でよく耳にする付点リズムで軽やかに始まります。柔らかく澄み切った音楽の流れに管楽器が豊かな色彩を添えて、見事な作品に仕上がっています。


ピアノ協奏曲 第17番 ト長調 K.453 第1楽章 Allegro
余談
久しぶりにこの曲を聴きました。何度聴いても素晴らしく、実に洗練された美しさに溢れています。
一般的にモーツァルトのピアノ協奏曲は20番以降がよく知られていますが、それ以前の作品も輝くような名曲ばかりです。

2014年12月13日土曜日

K.261 ヴァイオリンのためのアダージョ ホ長調 

今朝は一面の雪景色です。先週に続いての週末寒波です。
写真は昨夜のコンサート後のりゅーとぴあの周辺の風景です。開演前は雪はなかったので、あっという間の変身です。
こんな日は暖かいモーツァルトのアダージョを聴いてみましょう。
この曲はヴァイオリン協奏曲第5番イ長調(K.219)の第2楽章の代替として、同僚のヴァイオリン奏者ブルネッティのために書いたといわれています。
モーツァルトはよく演奏者の技量にあわせて変幻自在に曲を書いたといわれています。この緩徐楽章が技巧的に5番よりも容易かどうかは一概にいえないようですが、ゆったりと始まって叙情豊かにヴァイオリンが旋律を奏でます。


ヴァイオリンのためのアダージョ ホ長調 K.261
余談
昨夜のコンサートは、孤高のピアニスト ケマル・ゲキチのピアノリサイタルでした。
数年前ショパンを中心とした演奏を聴いて、とても感動しました。実に個性的でエネルギッシュで生命力に溢れる演奏でした。今回はタンホイザー序曲、ベートーヴェンの第九の4楽章などをリストの編曲版で弾くという珍しいプログラムでした。素晴らしい技巧を駆使したダイナミックな演奏を堪能いたしました。

2014年12月5日金曜日

K.618 モテット「アヴェ・ヴェルム・コルプス」・・・ 御命日に寄せて


今日は223回目のモーツァルトの命日です。今年も新たな気持ちでこの日を迎えられました。

この記念すべき日にこの曲を聴かせていただきます。わずか46小節のとても有名な宗教曲です。
死に半年先立つ1791年夏、当時バーデンで療養中の妻コンスタンツェを、何くれとなく世話してくれた合唱指揮者のアントン・シュトルのために書かれたものです。シンプルでありながら、細やかな陰影に彩られた絶妙のハーモニーで淡々と流れるその美しさはたとえようがありません。


アヴェ・ヴェルム・コルプス K.618 
テオドール・グッシュルバウアー指揮 ウィーン・バロック合奏団 フィリップ・カイヤール合唱団 マリー=クレール・アラン(オルガン)
余談
この曲を最初に聴いたのは20代の後半だったと記憶しています。聴きながら絶句してしまいました。そのあまりの美しさにただただひれ伏すばかりでした。いつのことかはわかりませんが、私がこの生涯を終えるときには、この曲に寄り添って感謝の気持ち一杯にこの世を去って行くつもりです。
■音楽再生タグについて■
今までこのブログ内の音楽再生には windows media player へのプラグインが必要でしたが、HTML5の新しい audioタグを使用して今回のK.618を作ってみました。このタグですとIE以外のブラウザやスマホ等でも音楽の再生が可能になったようですが、HTML5に対応していないブラウザの場合は再生できなくなりました。また、IEで見るとプレイヤーの画像がえらく大きくなってしまうようです。Crome等ですと以前のイメージに近いのですが・・。今後さらに検討をしてみます。

2014年11月29日土曜日

K.581 クラリネット五重奏曲 イ長調 第4楽章

第4楽章はアレグレット・コン・ヴァリアツィオート イ長調 2分の2拍子。
主題と6つの変奏で構成されています。
明快な主題ののちに、弦によって奏される主題をクラリネットが伸びやかに彩る変奏Ⅰに始まって、変奏Ⅵ(コーダ)まで、バリエーション豊かな室内楽の楽しさを満喫させてくれます。


クラリネット五重奏曲 イ長調 K.581/第4楽章 Allegretto con variazioni イ長調

余談
この名曲が作られたのは、フランス革命の年1789年です。
この時期のモーツァルトは経済的に非常に困窮していました。ウィーンでの人気が凋落し、収入の道が途絶えつつあり、さらに妻コンスタンツェの療養に多額の費用がかかりました。友人に借金を懇願する手紙を多数書いています。
時代の寵児として活躍をし、経済的にも非常に豊かだったつい数年前がうそのような状況でした。
そんなの中で、モーツァルトは残りの人生2年あまりの間に、比類なき名曲の数々を私たちに残してから天に召されていきました。

2014年11月22日土曜日

K.581 クラリネット五重奏曲 イ長調 第3楽章

弥彦公園の紅葉
穏やかな晩秋の週末です。
そろそろ車のタイヤを冬用に取替える時期ですが、今年はまだ大丈夫なようです。
先日近所の弥彦神社を訪れて、紅葉を楽しんできました。かなり葉も落ちていいて、冬の訪れを感じさせていました。 
毎年この時期になると必ずこのクラリネット五重奏曲を聴きたくなります。
第1楽章第2楽章は以前掲載しましたので、今日は第3楽章のメヌエットを聴いてみます。
この楽章は2つのトリオを有しています。 トリオⅠ(イ短調)では弦楽器のみ、トリオⅡ(イ長調)ではクラリネットが主体となっています。


クラリネット五重奏曲 イ長調 K.581/第3楽章 Menuetto イ長調

余談
この師走を迎えるあわただしい時期に選挙が始ってしまいました。「なんで今???」と思ってしまいます。

2014年11月9日日曜日

K.428 弦楽四重奏曲(第16番)変ホ長調 第4楽章

沼尻平より望む燧ケ岳
最終第4楽章は アレグロ・ヴィヴァーチェ 変ロ長調 2/4拍子。
専門家によると、pで始る第1主題はハイドン的なリズムで、応答句はいっそうハイドン的だそうです。 ハイドンの弦楽四重奏はあまり聴いたことがないので比較できませんが、モーツァルトがハイドンの手法を学びながら、独自の音楽を形成していったもののようです。


弦楽四重奏曲 第16番 変ホ長調 K.428/第4楽章 Allegro vivace 変ロ長調

余談
ようやく1ケ月前の尾瀬の写真を掲載することが出来ました。 今はもう小屋の営業も終わり、訪れる人はまばらで、尾瀬は冬に向って静かな佇まいでいることでしょう。 また長い冬を越して、来年の春にはこの湿原を訪ねさせていただきますが、その時もよろしくお願いします。それまでしばしのお別れです。

K.428 弦楽四重奏曲 (第16番) 変ホ長調 第3楽章

尾瀬 オンダシより望む尾瀬沼 2014.10.11
第3楽章はメヌエット アレグロ 3/4拍子。
冒頭の全音階的で力強いメヌエットは、静かな前楽章とは対照的です。
トリオは変ロ長調ですが、ハ短調で始められ、メヌエットと対比されています。
全体的に牧歌的な舞踏の雰囲気を感じさせます。


弦楽四重奏曲 第16番 変ホ長調 K.428/第3楽章 Menuetto : Allegro 変ホ長調

余談
昨夜から突然このblogspot系のサイトにアクセスできなくなってしまいましたが、ようやく回復したようです。 何が起こったのでしょうか? google様には無料で使わせていただいているのであまり苦情を言える立場ではないのですが、ITの世界は素人の私には及びもつかない複雑なもののようです。

2014年11月2日日曜日

K.428 弦楽四重奏曲(第16番)変ホ長調 第2楽章

尾瀬 大江湿原 2014.10.11
第2楽章はアンダンテ・コン・モート。
この楽章では旋律的な表現が抑えられ、深い静けさをたたえたコラール風の和声が表現の主体になっています。
このような形式はモーツァルトの緩徐楽章ではかってみられなかったもので、ロマン派の半音階的和声法を予感させるものになっているそうです。
晩秋の雰囲気にとても似つかわしい響きです。


弦楽四重奏曲 第16番 変ホ長調 K.428/第2楽章 Andante con moto 変イ長調

余談
今日の「きらクラ!」もとても楽しく聴かせてもらいました。
最近のリスナーの投稿は素晴らしいものが多くすごく心を動かされています。
先週の手術中に聴こえたモーツァルトのクラリネット協奏曲のお話。そして今日の高校に新卒赴任された音楽の先生との交流のお話。ふかわさんではないですが、映画を見ているような気持ちになりました。
そのような感動的なお話とは対照的な「空耳クラシック」の抱腹絶倒など、実にバラエティに富んだ素晴らしい音楽番組に発展しているように感じます。これからもずっと応援して行きます!!
ところで今週のきらクラDON! は私にとってはとても思い出深い曲なので、だめもとで投稿してみようと思っています。コダマッチ様どうか採用してくださいね!!

K.428 (421b) 弦楽四重奏曲(第16番)変ホ長調 第1楽章

尾瀬 大江湿原 2014.10.11
美しい紅葉のたよりが各地から届いています。
当地もいちょうやもみじが美しく街路を彩っています。落ち着いた室内楽が聴きたい今日この頃です。

モーツァルトがハイドンに進呈した弦楽四重奏曲の第3曲目を聴いてみます。
このいわゆる「ハイドンセット」といれる6曲の中で、名前のあるのはト長調「春」、変ロ長調「狩」、ハ長調「不協和音」の3曲です。その中でこの変ホ長調は比較的地味な存在ですが、どことなくいいようのない愁いを帯びた奥深い世界が広がっています。1783年の6月頃、モーツァルト27歳の円熟期にウィーンで作曲されています。
愁いを感じさせる半音階的なユニゾンで始まり、その後第1主題が謳われます。


弦楽四重奏曲 第16番 変ホ長調 K.428 (421b)/第1楽章 Allegro ma non troppo

写真に寄せて
もう随分前の写真ですが、雲ひとつない好天に恵まれた10月11日の尾瀬の風景です。この大江湿原のあたりは標高が1700mくらいあり、季節が平地より1ケ月くらい早くなっています。
抜けるような青空のもと、一面の草紅葉が美しく輝いていました。

2014年10月13日月曜日

K.310(300d)ピアノ・ソナタ(第8番)イ短調 第2楽章

苗場山頂の夕景(2014.9.27)
モーツァルトの残した18曲のピアノ・ソナタの中で、短調は2曲しかありません。
今日聴くK.310 イ短調とK.457 ハ短調の2曲ですが、いずれも演奏機会の多い人気曲です。
作曲されたのは1778年初夏で、パリで書かれました。この異郷の地でモーツァルトは母親を失うという悲しい出来事があり、その切ない心情・緊張が表現された作品といえます。
当時のピアノ曲の枠を超え、ロマン派への流れを予見させる作品となっています。
アインシュタインは「これはきわめて個人的な表現であって、この時代のあらゆる作曲家の作品全体を見わたしても、似たものは見つからないであろう。」と書いています。
切迫感のある1、3楽章にはさまれた、この第2楽章はゆったりしたアンダンテ・カンタービレ ヘ長調。不穏な印象の不協和音が連続していて暗い影を落としています。


ピアノ・ソナタ イ短調 K.310(300d) 第2楽章 Andante cantabile con espressione ヘ長調

余談
現代の私たちにとって、このモーツァルトのイ短調ソナタは名曲として心に刻まれています。
しかし、18世紀の人々にこの音楽は受け入れられたのでしょうか?
直接の演奏記録等はないようですが、モーツァルトの激しく湧き上がる心情吐露というべきなのでしょうか。

2014年10月11日土曜日

K.203 セレナーデ ニ長調 第8楽章 

苗場山 山頂付近の草紅葉
ようやくこのセレナーデも最終楽章になりました。
第8楽章はプレスティッシモという速度表記ですが、あまり聞いたことがありません。イタリア語で「prestissimo :出来るだけ早く」という意味だそうです。速度記号の中では最も早いものにあたり、ベートーヴェンの第九の最終楽章の最後の部分に使われているそうです。
フォルテとピアノの対比が見事に展開していて、機会音楽として十分な魅力を備えています。


セレナーデ ニ長調 K.203(189b)/第8楽章 Prestissimo ニ長調

余談
全8楽章もの長いセレナーデにお付き合いいただきありがとうございました。
素晴らしかった苗場山の紅葉風景とともに、私自身楽しませていただきました。

2014年10月9日木曜日

K.203 セレナーデ ニ長調 第7楽章

苗場山頂上台地から谷川岳方面を望む
第7楽章はこの曲で3つ目のメヌエットです。
管の祝祭的なファンファーレ風の響きを特徴に華々しく開始されます。 トリオではオーボエが旋律を受け持ちます。
フィナールムジークの催しのために書かれたこの曲もいよいよ佳境に入ってきたようです。


セレナーデ ニ長調 K.203(189b)/第7楽章 Menuetto ニ長調


写真に寄せて
ようやくこの登山も頂上にたどり着くことができました。
苗場山の頂上周辺はご覧のような広大な台地になっています。まるで雲上のゴルフ場のようです。
湿地帯には沢山の池塘が点在し楽園のような光景です。難儀をして登って来てこのパノラマを眼前にすると疲れは吹き飛んでしまします。素晴らしい自然の造形です。

2014年10月7日火曜日

K.203 セレナーデ ニ長調 第6楽章

苗場山登山道からカッサ湖(田代湖)方面を望む
第6楽章はアンダンテ ト長調 4分の2拍子。 ちょっと珍しい弱音器付のヴァイオリンとオーボエのかけあいが美しい旋律を奏でます。


セレナーデ ニ長調 K.203(189b)/第6楽章 Andante ト長調

写真に寄せて
神楽ケ峰から望む苗場山
上の写真で下草のように生えている緑はクマザサです。この明るい緑と針葉樹の濃い緑、そして紅葉が実に見事な光景を展開していました。
今回登った祓川コースは、ここまで来てもまだ目的の苗場山は見えません。ここを過ぎて神楽ケ峰を曲がると突如として姿を現す巨大な山塊(右写真)の苗場山は見る者を圧倒し、畏敬の念さえ抱くものでした。
深田久弥は著書「日本百名山」の中で『それはゆるく傾いた長い稜線を持った山である。いわゆる山らしい山のたくさん重なっているあいだに、苗場だけはまるで鯨の背のようにその厖大な図体を横たえている。』と述べていますが、まさにその特徴的な山容は他に例をみません。

K.203 セレナーデ ニ長調 第5楽章

苗場山登山道から谷川岳方面を望む
台風一過の穏やかな朝です。
第5楽章はメヌエットニ長調(トリオ イ長調)4分の3拍子。
編成は弦のほかは、フルート、ホルン、トランペットが各2本です。舞曲風のリラックスした雰囲気に満ちています。


セレナーデ ニ長調 K.203(189b)/第5楽章 Menuetto ニ長調

2014年10月5日日曜日

K.203 セレナーデ ニ長調 第4楽章

第4楽章はアレグロ 変ロ長調(トリオ 変ロ長調) 4分の4拍子。コンチェルト・ソナタ形式。
終楽章とともに充実した構成になっています。
分散和音主題のトゥッティの後、ヴァイオリンのソロは装飾をおりまぜつつ主題を拡大してゆきます。快活な楽章です。


セレナーデ ニ長調 K.203(189b)/第4楽章 Allegro 変ロ長調

Concert Report
昨夜は地元の新潟室内合奏団の演奏会に足を運びました。
このアマチュア楽団は今年で創立30周年を迎えたそうです。
同好会的な組織は、発足時の勢いで数年は何とか走れるものですが、30年も続いたということは本当に素晴らしいことだと思います。
演目は、モーツァルトの交響曲「ジュピター」とマーラーの4番という凄いプログラムでした。
この楽団の発足当初の目的が『モーツァルトを演奏したい!!』とのことだったそうで、ジュピターは正に30周年にふさわしいプログラムです。
演奏はモーツァルトに対する敬愛の念と真摯な取り組みを感じさせる、とても好感のもてる演奏でした。演奏者おひとりおひとりが身近に感じられるアマオケ独特の暖かさを感じ、終楽章では目頭が熱くなりました。
後半のマーラーはモーツァルトから1世紀余を経た交響曲の表現の多様性・自在性を再認識しました。

2014年10月4日土曜日

K.203 セレナーデ ニ長調 第3楽章

苗場山登山道から谷川岳方面を望む(2014.9.27)
第3楽章はメヌエット ヘ長調(トリオ 変ロ長調) 4分の3拍子。
弦楽器のみで奏される楽章で、トリオにヴァイオリン・ソロが入って名技を披露します。


セレナーデ ニ長調 K.203(189b)/第3楽章 Menuetto ヘ長調

K.203 セレナーデ ニ長調 第2楽章

第2楽章はアンダンテ 変ロ長調 4分の3拍子。
モーツァルトはこのような長いセレナードなどを書くとき、その中に協奏曲風の楽章をはさむ習慣があったそうで、この曲も2、3、4楽章が最初のニ長調とは調性がちょと跳んだところにあって協奏曲風の音楽として書かれています。
第1ヴァイオリンが活躍し短いカデンツァがついています。


セレナーデ ニ長調 K.203(189b)/第2楽章 Andante 変ロ長調

2014年10月3日金曜日

K.203(189b) セレナーデ(第4番)ニ長調 第1楽章

苗場山登山道より望む霧の塔
モーツァルトは仕えていた大司教の要請で大がかりなセレナーデをいくつか書いています。
その中の1曲で1774年に書かれたニ長調のセレナーデを聴いてみます。

当時ザルツブルクではフィナール・ムジークという毎年8月大学の学期末に2年間の予備課程を終えた学生により主催された終了式が行われていました。このセレナーデはその時のために書かれたものだと考えられています。
野外で演奏される8楽章にも及ぶ堂々たる作品です。
第1楽章には序奏(Andante maestoso)が付けられ、式典の始まりの厳粛で華やかな雰囲気をかもし出しています。


セレナーデ ニ長調 K.203(189b)/第1楽章 Andante maestoso - Allegro assai

写真に寄せて
先日、苗場山に登った時の写真です。
今年は紅葉が例年より早いようで、思ってもみなかった素晴らしい景色を堪能しました。
天候も汗ばむくらいの秋晴れで、県内外から多くの登山客で賑わっていました。さすがに日本百名山です。

2014年9月29日月曜日

ヴィターリ シャコンヌ ト短調



Tomaso Antonio Vitali / Chaconne in G minor   Nathan Milstein :violin  Artur Balsam :piano


このたびの御嶽山の噴火により犠牲になられた方々に心より哀悼の意を表します。
同じ山を愛する人間として悲しくてなりません。

私たちは自然から命をいただき、自然の恵みによって育まれ成長します。
自分を生み出した自然の豊かさに感謝にし、時にそのあまりの美しさに涙します。
しかし自然は私たちに予期せぬ困難も与えます。
時にその圧倒的なエネルギーの炸裂を前に私たちはなすすべを失います。

天地は私たちをどこに導くのだろう。
生生流転する自然界の中で、幾多の喜び・悲しみ・苦悩・絶望・安らぎを繰り返しながら、私たちはどこへと向かっているのだろうか。

2014年9月23日火曜日

K.37 ピアノ協奏曲 第1番 ヘ長調

角田山から望む新潟平野
ピアノ協奏曲というジャンルは、モーツァルトが発明・開発し完成させたといっても過言ではないと思います。 そのスタートとなった第1番を聴いてみます。
1767年に作曲されたこの1番から4番(K.37、39、40、41)はモーツァルトが他人の作品をピアノ協奏曲用に編曲したものです。モーツァルト自身はこれを他人の作を寄せ集めたものという意味の「パスティッチョ」と呼んでいました。
この第1番は、当時ウィーンで活躍していたラウパッハとホーナウアーというチェンバロ奏者の作品から1楽章ずつ抜き出して編曲しているそうです。
このような作業を通じて磨きをかけた作曲技法は、以後に創り出す歴史的な作品群に結実していきました。

ピアノ協奏曲 第1番 ヘ長調 K.37/第1楽章 Allegro


余談
モーツァルトのピアノ協奏曲の初期の作品はなかなか聴く機会がありません。
第9番「ジュノム」K.271がよく演奏される最も番号の若い作品のような気がします。
改めて聴いてみると、この第1番も他人の作品の編曲とはいえ、いかにもモーツァルトという雰囲気をかもし出しています。

2014年9月20日土曜日

K.80 (73f) 弦楽四重奏曲 第1番 ト長調 第1楽章

角田山麓の田園風景
モーツァルトの弦楽四重奏も生涯に亘って書かれ続けた重要なジャンルです。 その最初の作品を聴いてみます。
1770年3月15日、14歳の時に最初の3楽章が作曲されています。
父との最初のイタリア旅行の際に宿泊地であったローディで書かれたことから、「ローディ」という愛称で呼ばれることもあります。終楽章は後にウィーンかザルツブルクで書かれたようです。
第1楽章はアダージョで始っています。多少変則的な形ですが、当時のイタリアではこのような形式があったようです。 モーツァルトの輝かしい弦楽四重奏作品群の第一歩です。


弦楽四重奏曲 第1番 ト長調 K.80/第1楽章 Adagio

写真に寄せて
周囲の越後平野は実りの秋を迎えています。
黄金の稲穂の輝きが一面を覆って美しい光景です。
今年も台風等の影響もなく、無事に収穫を迎えられたことに農家の方々は安心されておられることでしょう。
しかし、近年のTPP等の政治状況を考えると複雑な思いにかられます。
シンプルに地元で収穫された自然の恵みを地元でいただく「地産地消」がスムーズに機能するよう祈らずにはいられません。

2014年9月15日月曜日

K.7 ソナタ ニ長調 第2楽章

上堰潟公園のコスモス(9月13日撮影)
吉田秀和さんの『モーツァルト その音楽と生涯』を曲を聴きながら読んでいたら、心に残る作品がありました。モーツァルト8歳の時の作品です。
とてもシンプルで静謐な楽章で、8歳の子供の作品とは信じがたいです。(そんな事を言い出したら、毎回言ってなくてはいけなくなりますが……)
ヨハン・ショーベルトの作品を踏襲しているそうですが、父のレオポルトは「一風変わった趣味のもの」と手紙に書いているそうです。ここではチェンバロとヴァイオリンの演奏で聴いてみます。

ソナタ ニ長調 K.7 /第2楽章 Adagio


余談
このたびの「きらクラ!」の楽章取違いの件では、BWV1000番様のおかげで全国のリスナーの方々から書込みをいただき誠にありがとうございました。NHK様にも誠実に対応していただき恐縮しております。
以前の私でしたら、ひとり悶々としていたのでしょうが、話して分かってくださる人々がいるというのはとても心強い限りでした。本当にありがとうございました。これからもよろしくお願いします。
今回の「きらクラ!」では「ここ好き」でブルックナーの7番が登場してとても感動しました。オイゲン・ヨッフム氏の指揮姿の記述には鳥肌が立ちました。こういう演奏に立ち会えた方は一生の宝物になると思いました。
実は私、近くの山を歩きながら聴いていたのですが、あの重厚な第2楽章の響きを森林の中で聴いていたら目頭が熱くなりました。音楽って本当に素晴らしいです。

2014年9月13日土曜日

K.16 交響曲 第1番 変ホ長調 第1楽章

新潟市角田浜より望む日本海(2014.9.13撮影)
モーツァルトの初期の交響曲はなかなか取り上げられる機会は少ないですが、今日は彼が最初に書いた交響曲を聴いてみます。
 1763年6月9日からモーツァルト一家は3年半にも及ぶ西方への大旅行に旅立ちました。 僅か7歳のモーツァルトは各地で多様な音楽を吸収し作曲技術を格段に高めたといわれています。
この第1番も当時ロンドンで活躍していたクリスチャン・バッハの影響を受けているといわれています。 1764年末から65年1月、モーツァルト8歳の時にロンドンで作曲されました。
この第1楽章はモルト・アレグロで簡単なソナタ形式になっています。

交響曲 第1番 変ホ長調 K.16/第1楽章 Molto Allegro


余談
モーツァルトの初期の作品はなかなか触れる機会が少なく、どうしても後期の完成度の高い作品ばかりを取り上げがちになりますが、彼の歴史を知る上ではやはりしっかりと聴いておきたいものです。
今回この最初の交響曲を取り上げたのには理由があります。
それは、あの有名な吉田秀和さんの『名曲の楽しみ モーツァルト その音楽と生涯』が今出版されているからです。 私も6月に買っていた第1巻を最近ようやく読み始めています。
なんとNHKで1980年4月から7年間に亘って放送されたものの書き起こしで、来年の1月までに全5巻が発刊されるそうです。 私も当時、時々聴いていましたが、こうして本になるとは思っていなかったので凄く嬉しいです。
モーツァルトの作品を時系列に丁寧に解説した一級品の内容で、文体も語り口調でとても親しみがもてます。 洋書の翻訳調の書籍に比べると遥かに分かりやすい内容になっています。
これから私も何年もかけてCDを再生しながら読ませていただきます。

2014年8月7日木曜日

K.280(189e) ピアノ・ソナタ(第2番)へ長調 第2楽章

完成されたモーツァルトの18曲のピアノ・ソナタのうち最初の6曲(K.279~284)は「デュルニッツ・ソナタ集」と呼ばれ、1775年の初頭に一気に書かれたようです。
当時チェンバロに代わってフォルテピアノという新しい楽器(現在のピアノの前身)が登場し始めていて、その楽器の可能性に対する興味から生まれ、先輩のハイドンを意識した作品となっています。
2年後のアウクスブルクからパリへの旅行でも、モーツァルトはこの6曲をよく演奏していたといいます。
この作品はその第2番にあたり、全体を通して3拍子の軽やかな舞曲を思わせ作風となっていますが、この第2楽章の短調の透明な美しさは曲全体に深みを与えています。
シチリア風リズムに似た古風な様式で、後のピアノ協奏曲第23番の第2楽章を彷彿とさせます。

ピアノ・ソナタ へ長調 K.280/第2楽章 Adadio


余談
毎日とても暑い日が続きます。高校野球も始るようで、これからが夏本番でしょうか?
やはり年齢とともにこの暑さは堪えます。
私は先日ローズマリー様より御裾分けでご自愛シールをいただき、早速携帯のケースに貼らせていただいております。どうか皆様もご自愛ください。

2014年7月27日日曜日

K.502 ピアノ三重奏曲(第4番)変ロ長調 第1楽章

尾瀬上田代から望む越後の山並み
モーツァルトは6曲のピアノ・トリオを書いていますが、これはその4曲目で1786年11月にウィーンで作曲されました。
モーツァルト円熟期の作品として、このジャンルでは第5番ホ長調 K.542 と並ぶ名作(アインシュタインによれば「このジャンルの最大傑作の2曲」)と高く評価されています。
モーツァルト以後の作曲家もこのジャンルでは多くの作品を残しています。
有名なベートーヴェンの「大公」、ドヴォルザークの「ドゥムキー」などが思い浮かび、室内楽の花形といえます。

ここでは、フォルテピアノに演奏による第1楽章を聴いみます。軽やかなピアノと弦のかけ合いが実に生き生きとしていて、幸福感に包まれます。


ピアノ三重奏曲 第4番 変ロ長調 K.502/第1楽章 Allegro

コンサート報告
ピアノ・トリオといえば、当地にも非常に優れた演奏を聴かせてくださるトリオ『ベルガルモ』というグループがあります。
なんといってもそのヴィジュアルの美しさと、高い演奏技術で地元ファンを魅了しています。
昨日、その10周年記念演奏会があり、行ってまいりました。
<プログラム>
フンメル作曲 ピアノ三重奏曲 へ長調 op.22
フォーレ作曲 ピアノ三重奏曲 二短調 op.120
チャイコフスキー作曲 ピアノ三重奏曲 イ短調「偉大な芸術家の思い出に」op.50
炎天下にもかかわらず超満員でした。
プログラムも私には大変新鮮で、とても楽しませていただきました。
フンメルはモーツァルトのお弟子さんだそうで、モーツァルトの作品といわれても私にはわかりません。
フォーレはいかにもフランス的でハイセンス!!
チャイコフスキーはとても有名な曲ですが、全曲通して聴いたのは初めてだと思います。長大で深い内容に圧倒されました。

素晴らしい演奏をありがとうございました。
この暑い夏に、クーラーの利いたホールで美人の演奏する室内楽を聴くなんて最高の贅沢をさせていただきました。
いつも良質な演奏会を安価で提供してくださる第四銀行様にも感謝です。

2014年7月21日月曜日

K.334 ディヴェルティメント ニ長調 第3楽章 メヌエット

尾瀬 大江湿原のワタスゲ(6月28日撮影)
この第3楽章は誰もが一度は耳にしたメロディーかと思いますが、『モーツァルトのメヌエット』として広く知られています。
もともメヌエットとはヨーロッパの舞曲のひとつで、4分の3拍子。各小節の1拍目にアクセントが置かれ、比較的ゆったりとしたリズムで優雅に踊られる宮廷舞踊のことをいいました。
バロック時代に独立した楽曲として、また、組曲の1曲として数多く作曲された後、交響曲やソナタの楽章(普通は第3楽章)に取り入れられました。その後、ハイドンやベートーヴェンによってスケルツォが分化していったそうです。
この曲の第5楽章もメヌエットですが、有名なのはこの第3楽章です。


ディヴェルティメント ニ長調 K.334/第3楽章 Menuetto

余談◆ 
この曲は先日のNHK『きらクラ!』にも出題されて、多数の正解が寄せられていました。
ネアピンで「愛の賛歌」が出ていました(笑)。
ところで、友人のローズマリーさんが20日放送の名付け親コーナーで最優秀に選ばれました!!!
ショパンのソナタ第3番 ロ短調 第4楽章 に「若き芸術家の苦悩」という名前が付けられました。
ピッタリの感じです。 最近、ややお笑い系の名づけが多かったのですが、こういう正統派の名前は作曲者にも失礼でなくて好感が持てます。
ローズマリーさんは、何と2回目の受賞です。近々遊びに行って、「ご自愛ステッカー」を拝ませていただきたいと思っております。その節はよろしくお願い申し上げます。
私も「ご自愛ステッカー」ゲットに燃えているのですが、なかなか読まれなくて苦戦しています。
今回のBGM選手権も私には難題です。

K.334 (320b) ディヴェルティメント ニ長調「ロビニッヒ」第1楽章

ワタスゲ(尾瀬 赤田代にて 6月28日撮影)
この曲はモーツァルト一家が親しく交際していたザルツブルクの名門貴族ロビニッヒ家の祝事のために書かれたと推測されています。どのような機会のために作曲されたのかは不明ですが、1780年7月に長男がザルツブルク大学を卒業しているので、そのためではないかと思われています。
このような祝事のための機会音楽としてのディベルティメントは、モーツァルトにとってこれが最後の大作となりました。
作曲された1779年はモーツァルトが失意のパリ=マンハイム旅行から帰ってきた時期で、憂いを帯びた楽章もみうけられます。全体は6楽章で、弦楽5部とホルン2の構成になっています。

ディヴェルティメント ニ長調 K.334/第1楽章 Allegro


写真に寄せて◆ 
有名な尾瀬のミズバショウやニッコウキスゲに比べると、ワタスゲは控えめな存在です。 
この頃(6月末)はミズバショウの時期が終わり、ハイカーも少なく静かな山歩きが楽しめます。 
ワタスゲの柔らかい綿毛に包まれた無数の白い球体が湿原を一面に覆う光景は、私たちを幻想の世界へ誘います。

2014年7月20日日曜日

K.454 ヴァイオリン・ソナタ 変ロ長調 第2楽章

タテヤマリンドウ(尾瀬:沼尻平にて6月28日撮影)
K.451と同時期に書かれたこのヴァイオリン・ソナタは、レジーナ・ストリナザッキという当時非凡な演奏能力をもった女流ヴァイオリニストのために書かれました。
そのために「ストリナザッキ」という愛称で呼ばれることもあります。
演奏旅行で各地を回っていたストリナザッキのウィーンでの演奏会は、4月29日ケルトナトーア劇場で皇帝ヨーゼフ2世を迎えて開かれました。
 ピアノはモーツァルト自身でしたが、この時彼が演奏するピアノパートの譜面は書く時間がなかったため、メモ程度のほとんど白紙の楽譜を前にぶっつけ本番で演奏されたといわれています。
モーツァルトの多忙さを物語る逸話です。 それでも演奏会は大成功だったと伝えられています。

ヴァイオリン・ソナタ 変ロ長調 K.454/第2楽章 Andante


写真に寄せて◆ 
これも尾瀬に行った時の写真です。 
このタテヤマリンドウはコバイケソウとは対照的に、実に小さくて愛らしい花です。高さは5~10cmくらいで、淡いブルーの花びらが涼感を誘います。
いたところで群生していて心を和ませてくれました。

2014年7月19日土曜日

K.451 ピアノ協奏曲 第16番 二長調 第3楽章

尾瀬 下田代のコバイケソウ (2014.6.28撮影)
このピアノ協奏曲は、モーツァルトがウィーンで多忙な活躍をしていた1784年の3月に自身の私的演奏会のために書かれました。
2本のトランペットとティンパニが加わったことによって、一層のスケール感をもつ作品です。
ニ長調という調性ならではの華麗さと明快な様式美を備えた独自の魅力を感じさせます。
またこの曲はモーツァルトの生前に出版された数少ない作品のひとつです。
この第3楽章は4分の2拍子で、きわめて明快で、独奏ピアノも終始軽やかな旋律を奏でています。

ピアノ協奏曲 二長調 K.451/第3楽章 Allegro di molto

Link >> K.451 第1楽章

写真に寄せて
もう3週間も前ですが、尾瀬ヶ原を歩いた時の写真です。
主役は一面のワタスゲでいたが、その中でとても目を引くのはこのコバイケソウです。背が高くて純白の花を可憐に咲かせていました。別名『貴婦人』とも呼ばれてもいます。ただ毒を持っているので食べることは出来ません。
今頃、尾瀬は主役がニッコウキスゲになっていることでしょう。梅雨が明けたらまた遊びに行きます。

2014年7月11日金曜日

John Lennon / Across the Universe



John Lennon / Acrss the Universe  (arranged by Ken Fujimitsu , played by 1966 Quartet )

Words are flowing out like endless rain into a paper cup,
They slither while they pass they slip away across the universe
Pools of sorrow, waves of joy are drifting through my open mind,
Possessing and caressing me.

Jai Guru De Va Om
Nothing's gonna change my world,
Nothing's gonna change my world.
Nothing's gonna change my world.
Nothing's gonna change my world.

Images of broken light which dance before me like a million eyes
They call me on and on across the universe
Thoughts meander like a restless wind inside a letter box
They tumble blindly as they make their way across the universe

Jai Guru De Va Om
Nothing's gonna change my world,
Nothing's gonna change my world.
Nothing's gonna change my world.
Nothing's gonna change my world.

Sounds of laughter, shades of earth are ringing through my open views
Inciting and inviting me
Limitless, undying love which shines around me like a million suns
And calls me on and on across the universe

Jai Guru De Va Om
Nothing's gonna change my world,
Nothing's gonna change my world.
Nothing's gonna change my world.
Nothing's gonna change my world.

Jai Guru De Va Om
Jai Guru De Va Om
Jai Guru De Va Om
Jai Guru De Va Om

2014年7月7日月曜日

アルヴォ・ペルト作曲 鏡の中の鏡


アルヴォ・ペルト 鏡の中の鏡


楽曲に寄せて
先日のNHK-FM「きらクラ!!」のふかクラで放送されたのを聴いて、深く心を動かされた曲です。
放送ではピアノとチェロ版でしたが、ここではヴァイオリン版を掲載します。
アルヴォ・ペルトは現代の作曲家ですが、このような曲には初めてめぐり合いました。

2014年4月15日火曜日

K.219 ヴァイオリン協奏曲 第5番 イ長調 第3楽章

上堰潟公園のしだれ柳(2014.4.13)
第3楽章は中間部にトルコ風のリズムが採り入れられて、この曲が『トルコ風』と呼ばれる所以になっています。
優美でありかつ若々しい力感にも溢れていて、変化に富んだ最終楽章となっています。
最後はふっと静かに幕を閉じるおしゃれなエンディングです。

ヴァイオリン協奏曲 イ長調 K.219 第3楽章 Tempo di menuetto - Allegro

余談
このヴァイオリン協奏曲5番は何度聴いても魅力にあふれています。 この大好きな曲を今週、生演奏で聴くことができます。 ソリストはあのギドン・クレーメル、オーケストラはチューリッヒ・トーンハレ管弦楽団、指揮はデイヴィッド・ジンマン。とても楽しみです。

2014年4月14日月曜日

K.219 ヴァイオリン協奏曲 第5番 イ長調 第2楽章

新潟市上堰潟公園にて 2014.4.13
第2楽章はゆったりとしたヴァイオリンのメロディーが終始美しく流れるアダージョ、2/4拍子です。
はじめに第1ヴァイオリンによって第1主題が奏され、すぐに副主題に移ります。
細かな動きを伴った繊細な音型が現れ、豊かな陰影のあるニュアンスを表現しています。


ヴァイオリン協奏曲 イ長調 K.219 第2楽章 Adagio

きらクラ!ファン
今日のNHKの「きらクラ!」の「勝手に名付け親」は大胆な出題で、私はお手上げでした。
ベートーヴェンの交響曲5番の第1楽章に名前を付ける・・・・なんて無理!。長い間親しまれた『運命』を超える名付けなんてちょと私には出来そうにありませんでした。
しかしローズマリーさんの『ビックバン 宇宙の始まり』には脱帽しました。斬新な発想です。
同じテーマが形を変えながら急速に発展していく様はまさに『ビックバン』にふさわしいイメージです。
この番組は様々な刺激を受けて、創造的で本当に楽しい番組です。

2014年4月13日日曜日

K.219 ヴァイオリン協奏曲 第5番 イ長調 第1楽章

1773年から75年の一時期にザルツブルクで書き上げられた5曲のヴァイオリン協奏曲の最後を飾る作品です。これ以後モーツァルトはヴァイオリン協奏曲は書いていません。
イ長調の光り輝くようなトゥッティで始るこの楽章は、若きモーツァルトの才気に溢れたエネルギーを感じさせます。

ヴァイオリン協奏曲 イ長調 K.219 第1楽章 Allegro aperto


写真に寄せて◆ 
今朝、目が覚めたら気持ちのいい陽光が射していました。
近所の上堰潟公園に朝の散歩に向ったら、なんとなんと想像を絶するような百花繚乱!!!
素晴らしい春の光景を体一杯に味わせていただきました。
春の陽光の下、咲き誇る無数の花々の息吹の中でモーツァルトを聴けるのは比類のない喜びです。

K.525 セレナード 第13番 ト長調 第4楽章

最後の第4楽章はロンド アレグロ。
美しいセレナードの最後を飾るにふさわしい、快活でリズミカルな素晴らしい楽章です。

セレナード ト長調 K.525/第4楽章 Rondo : Allegro

2014年4月12日土曜日

K.525 セレナード 第13番 ト長調 第3楽章

朝晩は冷え込んでまだまだストーブが手放せません。お花見には防寒着が必要です。

第3楽章はメヌエット。
明快で力強いリズムを刻むメヌエットと、流麗で親しみやすい旋律が美しく流れるトリオとの対照が見事で愛らしい楽章です。

セレナード ト長調 K.525/第3楽章 Menuetto : Allegretto


◆余談◆
先週、何年も使った携帯が壊れてしまいました。キーが2箇所利かなくなってメールが出来なくなりました。致し方なく、スマホに替えました。
この機会に以前より山に登るとほとんど電波が届かないかったS社から、山でも一番電波が来るD社に替えました。これで、万が一山で事故があっても連絡がとりやすくなり、少し安心して登れます。
しかしこのスマホ、呆れるほど機能が沢山ありますが、年寄りには98%無縁のような気がします。

2014年4月9日水曜日

K.525 セレナード 第13番 ト長調 第2楽章

角田山妙光寺境内の桜(2014.4.9)
桜が開花しました。春本番。百花繚乱、心が弾みます。
1年間でモーツァルトの音楽が最も美しく響く時期を迎えました。

今日は誰もが一度は耳にした超有名曲を聴いてみます。
1787年、モーツァルト31才の時の作品。
一般に親しまれている「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」という呼称はモーツァルト自身の自作品目録に書かれていたそうで、直訳すると『小夜曲(セレナード)』になります。
最初は5楽章で書かれていたらしいですが、1楽章が紛失して見つかっておらず、現在は4楽章で演奏されています。
簡潔で流麗、親しみやすいメロディーと開放的で明るく文句なく楽しめる見事な曲です。 
ここではゆったりした第2楽章を聴いてみます。

アイネ・クライネ・ナハトムジーク K.525/第2楽章 Andante

余談
 モーツァルトはこの曲を作る2ケ月程前に、ディベルティメントで『音楽の冗談』K.522という茶目っ気たっぷりの曲を書いています。
庶民音楽愛好家たちがよくやってしまう勘違いや間違いをユーモアたっぷりに書いた作品で、実に抱腹絶倒の曲で私も大好きです。時々車でかけて一人大笑いしています。
このような曲が現在も真面目に演奏され愛好されているということは、モーツァルトの作品だからこそといえるでしょう。
モーツァルトはそのようなくだけた曲を書いた直後に、この曲のような完璧な曲を平然と書いてしまいます。
底知れぬ哀しみを表現した短調の後に、輝くような長調の曲をよく書きます。
そのバランス感覚がやはり人間離れしているといえると思います。

2014年3月30日日曜日

K.387 弦楽四重奏曲(第14番)ト長調 第1楽章

早春の上堰潟公園
昨日は暖かい1日でした。車の冬タイヤを取り外し交換する人々の姿がありました。
本格的な春の到来です。

モーツァルトの弦楽四重奏曲で、その明るい響きで「春」と呼ばれている、第14番ト長調を聴いてみます。 1782年12月、モーツァルト26才の時の作品です。
10年近く遠ざかっていた弦楽四重奏曲をハイドンの作品に啓発されて再開した有名な「ハイドンセット(全6曲)」の第1曲を飾る作品です。
この第1楽章はその冒頭の明るく充実した響きが心を捉えます。「春」という通称がとても似合います。
全体に緻密に構成されていて、大先輩ハイドンに捧げるにふさわしい秀逸な作品です。

 弦楽四重奏曲 ト長調 K.387 /第1楽章 Allegro vivace assai

◆余談◆
今年度もあと2日となりました。
消費税5%もあと2日。500円の買い物をして525円を払って『アイネ・クライネだ』と思えるのもあと2日となりました。
やはり消費税アップ前で、各方面で仕事が殺到して大渋滞が発生しているようです。
私も今月は肉体的にかなりきつかったです。ほとんど休日がありませんでした。明日は納品は4月で売上が3月31日の製品が多数発生しそうです・・・。
モーツァルトの音楽とはかけ離れた経済的喧騒です。

2014年3月23日日曜日

K.282  ピアノ・ソナタ 第4番 変ホ長調 第1楽章

角田山の雪割草(2014.3.23)
すっかり春めいてきました。
今日は午後から陽光も差し込んできたので、近くの山に行ってきました。雪割草が可憐な姿を見せてくれました。また桜の木はかわいい蕾を沢山つけていました。もう嬉しい春の足音が聞こえます。

雪割草に寄せて、モーツァルトのピアノ・ソナタを聴いてみます。
このK.282は彼の約18曲あるピアノ・ソナタの中でも、アダージョで始るとても珍しい曲です。またメヌエット楽章を持っている点も特異です。
当時はフォルテピアノの黎明期でモーツァルトがこのジャンルで実験的な工夫を凝らしているように感じられます。
この第1楽章は憂いをおびた繊細な雰囲気に満ちています。

ピアノ・ソナタ 変ホ長調 K.282/第1楽章 Adagio

2014年3月11日火曜日

K.482 ピアノ協奏曲 第22番 変ホ長調 第3楽章

三寒四温。春はすぐそこまで来ています。とても心がはずむ季節を迎えようとしています。
先日、FMでこの曲が流れていました。「ああ27番だ・・・・」と思いきや、なんと22番の第3楽章でした。何十年もモーツァルトのピアノ協奏曲を聴き続けていて、この体たらくです。
改めて聴いてみると22番と27番の第3楽章はとても似た雰囲気をもっています。

この22番は21番ハ長調と23番イ長調という有名な作品に挟まれて、やや控えめな印象を受けますがとても魅力的な曲です。作曲されたのは1785年の12月。予約演奏会のために書かれています。
オーボエの代わりにクラリネットを使った最初のピアノ協奏曲で、トランペット、ティンパニも加わった大きな編成による、堂々たる作品となっています。

ピアノ協奏曲 第22番 変ホ長調 K.482/第3楽章 Allegro

2014年2月23日日曜日

K.515 弦楽五重奏曲 第2番 ハ長調 第4楽章

ソチ オリンピックが終わります。
沢山の感動をいただきました。選手の皆さん本当にご苦労様でした。
特に浅田真央さんのフリーの演技には涙しました。
スポーツ観戦でこれほど心を奪われたことはありません。本当にありがとうございました。

今日は巧みな技法によって、流れるような快活さと自然さを繰り広げている弦楽五重奏曲 第2番の第4楽章を聴いてみます。以前第1楽章を載せましたが、ハ長調の伸びやかで快活なリズムに心が躍ります。
今日の真央さんの笑顔に捧げたいような曲です。

弦楽五重奏曲 第2番 ハ長調 K.515 第4楽章 Allegro

2014年2月16日日曜日

K.375 セレナード 第11番 変ホ長調 第3楽章

凍った上堰潟を歩く白鳥たち
今週も大雪で各地で被害が出ています。特に普段雪の降らない地域の方々は大変かと思いますが、どうぞお気をつけて乗り切ってください。

今日は管楽のセレナードを聴いてみましょう。
この曲はオーボエ2本、クラリネット2本、ホルン2本、ファゴット2本の計8本の管楽器で構成されています。
あの「グランパルティータ」と同時期の1781年頃ウィーンで書かれています。
宮廷画家のヒッケルの義妹のために書かれたようです。
独特の牧歌的な伸びやかな旋律と豊かな響きを兼ね備え、聴く人の心を和ませてくれます。

セレナード 第11番 変ホ長調 K.375/第3楽章 Adagio