この曲はオルガンまたはピアノの伴奏で歌われる、28小節の比較的シンプルな曲です。
「不協和音」完成後の3月26日にウィーンで作曲されています。モーツァルトの勧めで入会した父レオポルドの第2位階に昇進した際の儀式のために書かれたといわれています。
歌詞はフランツ・ヨーゼフ・ラチュキーという人のもので、
『今や理解の新しい段階に進もうとする君は、
知恵に至る道と信じて迷わずに君の道を行きたまえ。
なしとげた者だけが光の泉に近づくものと知れ。』
といった内容になっています。
歌曲「結社員の旅」K.468
◆余談◆
私は宗教的な素養がないもので、モーツァルトに関しても宗教曲はついつい疎遠になりがちですが、このフリーメイソンの啓蒙思想はモーツァルトの音楽を理解するうえでとても重要であると思われます。
この思想が表現された名高い作品があの名作オペラ『魔笛』であるといわれています。
<写真>新潟県南魚沼市 魚沼の里 長森のそば畑