2018年7月9日月曜日

K.449 ピアノ協奏曲(第14番)変ホ長調/第2楽章 

1784年にモーツァルトは6曲のピアノ協奏曲を書いています。その最初の曲がこの変ホ長調の作品です。
この曲は、彼の弟子であったバーバラ・フォン・プロイヤーのために書かれ、3月23日に彼女の自宅でこの曲の演奏会が行われたようです。
編成は弦の他にオーボエ2、ホルン2となっていますが、管楽器はなくともよいとなっていて、小編成で演奏可能で、技巧的にも比較的やさしくなっています。ですので、プローヤーの自宅での演奏会では管楽器なしで、弦の伴奏だけで行われたことも考えられます。
ここで聴く第2楽章はアンダンティーノ、4分の2拍子、変ロ長調で3部形式で書かれています。同じテーマが何度も出てきますが、そのたびにピアノは少しずつ変奏しています。


ピアノ協奏曲(第14番)変ホ長調 K.449/第2楽章 Andantino 変ロ長調

Link >> 第1楽章 Allegro vivace 変ホ長調

余談モーツァルトの自作目録
このK.449はモーツァルトが自身の作品の目録を付け始めた最初の曲としても有名です。
この目録には、作曲した日付、曲名、主題4小節などが記載されています。ありがたいことに、この内容は、大英博物館の「Mozart's Thematic Catalogue」 のサイトに全公開されていますので、誰でも見る事が出来ます。
モーツァルトがウィーンで作曲家として自活するためには、作品の出版も大切な収入源となるため、自身の作品をしっかりと管理していこうとする姿勢が、この作品目録の作成の動機になっているのではないかと考えられます。
とにかく、以前の作品で作曲時期が分からず、様々な研究を経てK番号も二転三転していた苦労が、この目録以降基本的になくなったことは喜ばしことです。