今日もフィガロの年(1786年)に書かれた曲を聴いてみましょう。
モーツァルトは2曲のピアノ四重奏曲( p, vn, va, vc)を書いています。1作目のト短調(K.478)は前年1785年の7月に書き、ホフマイスター社から出版されましたが、期待するような一般受けするものではなかったためか、2作目のこの曲はアルタリア社から1787年に出版されました。前作に比べるとかなり親しみやすい内容になっています。
モーツァルトが歴史上初めて書いたこのジャンルの曲はこれが最後になりましたが、これ以後ベートーヴェン、メンデルスゾーン、ブラームスなどによって引き継がれ、室内楽の主要なジャンルとなりました。
この第1楽章はゆったりとしたトゥッティ(全合奏)で始まり、ピアノを中心とした弦のアンサンブルがきめ細かく表情豊かに展開されていきます。
ピアノ四重奏曲 変ホ長調 K493 第1楽章 Allegro 4/4 ソナタ形式
◆余談◆
モーツァルトの創作エネルギーには驚くべきものがあります。
この年は「フィガロの結婚」の上演で大忙しだったはずですが、その他にもこの曲を含めて、かなり多くの主要作品を残しています。一部を列挙します。
・オペラ「劇場支配人」K.486
・ピアノ協奏曲第23番 K.488、24番 K.491、25番 K.503
・ホルン協奏曲(第4番)変ホ長調 K.495
・ケーゲルシュタットトリオ K.498
・弦楽四重奏曲 ニ長調「ホフマイスター」K.499
・ピアノ三重奏曲 ト長調 K496、変ロ長調 K.502
・交響曲(第38番)ニ長調「プラハ」K.504 ・・・・・・
いずれも歴史上燦然と輝く名曲ばかり。また、私のモーツァルト教が始まりますが、凄すぎます!!!
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