2013年6月22日土曜日

K.216 ヴァイオリン協奏曲 第3番 ト長調

新潟海岸(西区)からの佐渡遠望
モーツァルトはヴァイオリン協奏曲を主なもので5曲残しています。
そのうちの4曲(2番~5番)を1775年、19才の時に故郷ザルツブルクで書いています。
このように一時期集中的に取り組まれて以後は書かなくなったことは大変興味深い現象です。

モーツァルトのお父さんは高名なヴァイオリン教育者で、幼い頃から英才教育を受けたモーツァルトも自身名手であったようです。
一説によると父親から離れるためにヴァイオリン協奏曲を書かなくなったという説もありますが、真偽は定かでありません。
この第3番は前作の2番の約3ケ月後に書かれていますが、表現の幅が飛躍的に発展しているといわれています。
伸びやかなヴァイオリンの独奏とオーケストラがかけあいながら、いきいきとした楽章を構成しています。

ヴァイオリン協奏曲 ト長調 K.216/第1楽章 Allegro

2013年6月21日金曜日

K.201(186a)交響曲第29番 イ長調

モーツァルトは番号の付いているもので41曲の交響曲を残しています。
後のベートーヴェン、ブラームス・・・・等に比べると随分と数が多いですが、当時の交響曲は演奏会の序曲的な範疇にあって、現在のような主演目ではなかったようです。

この第29番はモーツァルト18才の時の作品で、その流麗で端正な出だしから聴くものの心を捉えます。
室内楽のような緻密で均整の取れた仕上がりで、イタリア的な明るさと気品のある快活さが全編を貫いています。
若きモーツァルトの金字塔的作品といえるでしょう。

交響曲 イ長調 K.201 第1楽章 Allegro moderato

2013年6月20日木曜日

K.452 ピアノと管楽器のための五重奏曲 変ホ長調 第3楽章

ピアノの軽快で愛らしいメロディーで始るこの第3楽章は広く親しまれています。
オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルンとピアノの掛け合いが生き生きとしていて、室内楽の楽しさを満喫させてくれます。最後は冒頭のモチーフが華やかに演奏され曲を閉じます。

ピアノと管楽器のための五重奏曲 変ホ長調 K.452/ 第3楽章 Allegretto 変ホ長調

◆余談◆
後にベートーヴェンもこのK.452とまったく同じ編成の曲を1つだけ書いています。しかも同じ変ホ長調で。
これについてアインシュタイン(モーツァルト研究家:相対性理論のアインシュタインとは別人)は以下のように評しています。

「ベートーヴェンはこの曲を、自分のピアノ五重奏曲(Op.16)によって凌駕しようと欲するだけの価値のあるものとみなした。そしてこの曲に及ばなかった。モーツァルトがこの曲で、コンチェルト的なものとの境界線に触れながら、しかもこの線を踏み越えない感情の繊細さは、ただ感嘆すべきもので、凌駕しうるものではないからである。」
                  (アルフレート・アインシュタイン「モーツァルト その人間と作品」 p.362)

その結果、「ベートーヴェンは、モーツァルトには《凌駕する》余地はあまりないことを感じ、モーツァルトとの競争を避ける」ことになったという。ベートーヴェンに限らず、モーツァルトに肩を並べる作品を書いた作曲家を見つけることは困難のようです。

2013年6月19日水曜日

K.452 ピアノと管楽器のための五重奏曲 変ホ長調 第2楽章

第2楽章はラルゲット。ピアノの分散和音を伴奏として、管楽器の美しい旋律が次々とあらわれ移ろいながら終始ゆったりと流れていきます。

ピアノと管楽器のための五重奏曲 変ホ長調 K.452/第2楽章  Larghetto 変ロ長調

2013年6月18日火曜日

K.452 ピアノと管楽器のための五重奏曲 変ホ長調 第1楽章

自作目録の中で、モーツァルト自身が「これまでに書いた最上の曲」と考えていた曲として知られている五重奏曲を聴いてみます。
ピアノと4種の管楽器(オーボエ、クラリネット、ホルン、ファゴット)という珍しい組み合わせですが、モーツァルトの手にかかると極上の音楽に仕上がってしまいます。
音色の違う個性的な楽器が見事に調和して絶妙なハーモニーを奏でています。
1784年3月、モーツァルトがウィーンで精力的に活動していた時期の作品で、モーツァルト自身のピアノ演奏で4月1日に初演され、大喝采を浴びたといわれています。

第1楽章はゆるやかで長い序奏ののちに、優美な主題がピアノで呈示され、それに続いて各楽器が次々とテーマを展開していきます。

ピアノと管楽器のための五重奏曲 変ホ長調 K.452/ 第1楽章 Largo - Allegro moderato 変ホ長調

2013年6月16日日曜日

K.488  ピアノ協奏曲 第23番イ長調 第2楽章

第2楽章は嬰ヘ短調、6/8拍子です。
モーツァルトの協奏曲の緩徐楽章の多くは「アンダンテ(歩くように)」で指定されていますが、この曲は珍しくアンダンテより遅い「アダージョ(ゆるやかに)」で指定されています。
シチリアーノ風のリズムにのり、静かで哀愁を帯びたピアノのソロで始まり、限りなく繊細で美しい楽章です。

ピアノ協奏曲 第23番イ長調 K.488/第2楽章 Adagio 嬰ヘ短調

K.488  ピアノ協奏曲 第23番イ長調 第1楽章

ピアノ協奏曲はモーツァルトが生涯にわたって書き続けた主要な作品ジャンルです。
番号のあるもので27曲が残されていますが、いずれも名曲の誉れ高い作品の数々が並びます。
特にこの23番イ長調はたいへん人気の高い曲です。全体に上品な明るさと気品を兼ね備え、聴く者の心を優しく包んでくれます。
 第1楽章は冒頭の柔らかいヴァイオリンの下降音形にすーっと心が引き込まれます。それからは全てのメロディ、和音、ピアノの独奏がまったくの自然な流れとなって滑らかな曲想を展開していきます。正に天衣無縫の世界です。
作曲されたのは1786年の3月、モーツァルト30才の円熟期の作品です。
楽器編成は、独奏ピアノ、フルート、クラリネット2、ファゴット2、ホルン2、ヴァイオリン2部、ヴィオラ、チェロ、コントラバスとなっています。 トランペットとティンパニを欠き、オーボエの代りにいっそうやわらかな響のクラリネットを加えています。

ピアノ協奏曲 イ長調 K.488 第1楽章 Allegro