2014年12月31日水曜日

【大晦日に寄せて】 K.454 ヴァイオリン・ソナタ 変ロ長調 第3楽章

朝日を浴びる新潟市街地
2014年、最後の日を迎えました。
この1年、当サイトにお越しいただいた皆様、本当にありがとうございました。
素人の書く稚拙な内容でしたが、モーツァルトの音楽を愛する心だけは忘れず続けてこられました。
私にとりましてモーツァルトの音楽は鏡のようです。
気持ちが落ち込んだ時、わだかまりがある時など、この音楽には跳ね返されてしまいます。
しかし、体調もよく気持ちが充実していると、体中の細胞がモーツァルトの音楽に共鳴し幸福感が倍増します。
いつもモーツァルトの音楽に共鳴できるよう、自分自身のために続けていきますので、お時間のある方は是非遊びにいらしてください。美しい写真もお見せできるよう修練いたします。

今年最後の曲は、ピアノ協奏曲 第17番のすぐ後に書かれたヴァイオリン・ソナタです。
第2楽章は7月にタテヤマリンドウの写真とともに載せました。この第3楽章はアレグレット。弾むようにヴァイオリンとピアノがメロディを交わす快活な楽章です。
それでは皆様よいお年をお迎えください。


ヴァイオリン・ソナタ 変ロ長調 K.454 第3楽章 Allegretto

2014年12月28日日曜日

K.453 ピアノ協奏曲 第17番 ト長調 第3楽章

阿賀野市から望む五頭山系
第3楽章の冒頭は「魔笛」のパパゲーノ風の主題と5つの変奏から構成されています。
この主題にはおもしろい逸話があります。
それは、作曲後の5月27日、モーツァルトが買ったむく鳥がこの主題を上手にさえずったそうです。
モーツァルトの金銭出納帳にこの鳥が歌った節が書きこまれているそうです。鳥はよけいなシャープをつけて歌ったようですが、モーツァルトは寛大に許して「これは美しかった」と譜の下に書き添えてあるそうです。モーツァルトらしい遊び心いっぱいの逸話です。
この17番の協奏曲は歌ごころにあふれた美しく流麗な名曲で、これから生み出される傑作オペラ「フィガロ」「魔笛」はもうすぐそこまで来ていることを感じさせてくれます。


ピアノ協奏曲 第17番 ト長調 K.453 第3楽章 Allegretto
余談
年の瀬も押し迫ってきました。今年も残すところあと4日となりました。まだ年末の仕事も残っていて、家の掃除や年賀状は手つかずです。毎年もっと早くやっておけばと思いつつ、切羽詰ってやるところが年末らしくていいものです。
最近は掲載する写真が雪国独特のモノトーンで寒そうな風景ばかりで、あまりモーツァルトの音楽にはあいませんが、お許しください。

2014年12月26日金曜日

K.453 ピアノ協奏曲 第17番 ト長調 第2楽章

第2楽章はアンダンテ、ハ長調。
瞑想するようにゆったりと始まります。その後、半音階的な進行を織り交ぜながら独奏ピアノ、管楽器のソリスティックなメロディも魅力的です。 途中、嬰ハ短調にの領域まで達する憂いを帯びた転調に心を奪われます。


ピアノ協奏曲 第17番 ト長調 K.453 第2楽章 Andante ハ長調

2014年12月21日日曜日

J.S.バッハ 平均律クラヴィーア曲集 第1巻 第1番 プレリュード BWV846

冬になるとなぜかバッハが聴きたくなります。
無伴奏ソナタ系の音楽は、その静謐で崇高な響きが、冬の張りつめた空気に合うように感じます。
先日、雪景色の中を車で走っていたら、ラジオからこの曲が流れました。深い感動を覚える時間でした。
かなり昔に、名前は忘れましたが有名な音楽家が言っていました・・・

 『音楽の世界で最も高い山は バッハ です。
   そして、最も美しい山は モーツァルト です。』


J.S.バッハ 平均律クラヴィーア曲集 第1巻 第1番 プレリュード BWV 846

今日の「きらクラ!」
今日は今年最後の放送がありました。一年間を振り返る懐かしい曲の数々に心和みました。
その中で、いつも素晴らしい投稿をしてくださる「山好きかっちゃん」さんのお話は、夢とロマンに溢れた感動的な内容でした。アルプスを背景に澄み切った広大な空間に鳴り響くベートーヴェン!!
多感な少年期に大自然の中でこのような体験をされたことは、かけがえのない宝物だと思います。
またその流れで、「週末は畑仕事」さんが「霧の山稜」のBGMに感動してくださり、本当に光栄でした。ありがとうございます。これからも『きら☆クラ!』応援します!

2014年12月20日土曜日

K.453 ピアノ協奏曲 第17番 ト長調 第1楽章

新潟市上堰潟公園にて(2014.12.13)
冬本番。連日の寒波も今日は一休み。静かな週末です。
雪景色とともに、モーツァルトのピアノ協奏曲を聴いてみます。
この17番は、冒頭の流麗なメロディーでとても印象的な名曲です。1784年ウィーン時代の一連の予約演奏会のために書かれた作品のひとつで、モーツァルトの有能な弟子だったバルバラ・プロイヤーのために書かれました。
この第1楽章はモーツァルトの作品でよく耳にする付点リズムで軽やかに始まります。柔らかく澄み切った音楽の流れに管楽器が豊かな色彩を添えて、見事な作品に仕上がっています。


ピアノ協奏曲 第17番 ト長調 K.453 第1楽章 Allegro
余談
久しぶりにこの曲を聴きました。何度聴いても素晴らしく、実に洗練された美しさに溢れています。
一般的にモーツァルトのピアノ協奏曲は20番以降がよく知られていますが、それ以前の作品も輝くような名曲ばかりです。

2014年12月13日土曜日

K.261 ヴァイオリンのためのアダージョ ホ長調 

今朝は一面の雪景色です。先週に続いての週末寒波です。
写真は昨夜のコンサート後のりゅーとぴあの周辺の風景です。開演前は雪はなかったので、あっという間の変身です。
こんな日は暖かいモーツァルトのアダージョを聴いてみましょう。
この曲はヴァイオリン協奏曲第5番イ長調(K.219)の第2楽章の代替として、同僚のヴァイオリン奏者ブルネッティのために書いたといわれています。
モーツァルトはよく演奏者の技量にあわせて変幻自在に曲を書いたといわれています。この緩徐楽章が技巧的に5番よりも容易かどうかは一概にいえないようですが、ゆったりと始まって叙情豊かにヴァイオリンが旋律を奏でます。


ヴァイオリンのためのアダージョ ホ長調 K.261
余談
昨夜のコンサートは、孤高のピアニスト ケマル・ゲキチのピアノリサイタルでした。
数年前ショパンを中心とした演奏を聴いて、とても感動しました。実に個性的でエネルギッシュで生命力に溢れる演奏でした。今回はタンホイザー序曲、ベートーヴェンの第九の4楽章などをリストの編曲版で弾くという珍しいプログラムでした。素晴らしい技巧を駆使したダイナミックな演奏を堪能いたしました。

2014年12月5日金曜日

K.618 モテット「アヴェ・ヴェルム・コルプス」・・・ 御命日に寄せて


今日は223回目のモーツァルトの命日です。今年も新たな気持ちでこの日を迎えられました。

この記念すべき日にこの曲を聴かせていただきます。わずか46小節のとても有名な宗教曲です。
死に半年先立つ1791年夏、当時バーデンで療養中の妻コンスタンツェを、何くれとなく世話してくれた合唱指揮者のアントン・シュトルのために書かれたものです。シンプルでありながら、細やかな陰影に彩られた絶妙のハーモニーで淡々と流れるその美しさはたとえようがありません。


アヴェ・ヴェルム・コルプス K.618 
テオドール・グッシュルバウアー指揮 ウィーン・バロック合奏団 フィリップ・カイヤール合唱団 マリー=クレール・アラン(オルガン)
余談
この曲を最初に聴いたのは20代の後半だったと記憶しています。聴きながら絶句してしまいました。そのあまりの美しさにただただひれ伏すばかりでした。いつのことかはわかりませんが、私がこの生涯を終えるときには、この曲に寄り添って感謝の気持ち一杯にこの世を去って行くつもりです。
■音楽再生タグについて■
今までこのブログ内の音楽再生には windows media player へのプラグインが必要でしたが、HTML5の新しい audioタグを使用して今回のK.618を作ってみました。このタグですとIE以外のブラウザやスマホ等でも音楽の再生が可能になったようですが、HTML5に対応していないブラウザの場合は再生できなくなりました。また、IEで見るとプレイヤーの画像がえらく大きくなってしまうようです。Crome等ですと以前のイメージに近いのですが・・。今後さらに検討をしてみます。