春の本格的な訪れはもうしばらくかかりそうです。
この時期の定番ですが、モーツァルトの最晩年の歌曲「春への憧れ」を聴いてみます。
作曲されたのは1791年(モーツァルトの亡くなった年)1月14日で、歌詞はオーヴァベックの童詩集「フリッツヒェンの歌」の中から採られています。
この曲の主題はすぐ前の1月5日に作られた最期のピアノ協奏曲(27番)K.595の第3楽章のものが用いられています。 ドイツ語で「喜ばしげに Frohlich」と指示されていて、天真爛漫な子供たちが無邪気に歌うような、澄み切った明るさに満ちています。 この頃のモーツァルトの生活は悲惨な窮迫のどん底にあったと伝えられていますが、そのような影は微塵も感じさせていません。
春への憧れ K.596
〔歌詞〕(第1・2節)
来ておくれ、なつかしい五月よ、来て樹々をふたたび緑にしておくれ
そしてぼくのために、小川のほとりにかわいいすみれを咲かせておくれ!
どんなにかぼくはすみれの花をもう一度見たがっていることだろう
ああ、なつかしい五月よ、どんなにかぼくは散歩に出かけたいことだろう!
◆先回のきらクラ!◆
年度末の繁忙に紛れ、なかなか更新できませんでしたが、先回の「きらクラ!」BGM選手権には素晴らしい感動をいただきました。
山村暮鳥 作「風の方向がかはつた」 は季節の変わり目の風と後半の妻への愛に、とても心がほっこりする素敵な詩でした。この詩にディーリアス/「フロリダ組曲」から第2曲「河畔にて」があてられました。初めて耳にする曲でしたが、出だしを聴いた瞬間魅了されました。
こんなに詩の雰囲気とマッチし、相乗効果をもたらす曲があったなんて知りませんでした。投稿した方にも選んだコダマッチにも感謝です。歴史的名作だと思います。
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