2015年10月23日金曜日

ショパン/24の前奏曲 op.28 No.24 ニ短調

先日、ショパン国際ピアノコンクールの本選結果が発表されました。今年の1位はチョ・ソンジンさんで、韓国人の1位入賞は初めてだそうです。山口県出身の小林愛実さんは惜しくも入賞を逃したそうです。
動画サイトでいくつかの演奏を聴きましたが、本選に残っている方々は超絶テクニックでただただ感心しました。弛まぬ研鑽を積まれたことと敬服しました。
この時季はなんとなくショパンが聴きたくなります。先日の「きらクラ!」でも取り上げられていた前奏曲集から最後の24番を聴いてみます。曲集を締めくくる重厚で、深い哀愁を感じさせる激烈な作品で、胸をかきむしられるようです。


ショパン 24の前奏曲 op.28 No.24 ニ短調

心に残るピアニスト(ド素人の鑑賞MEMO)
私も今まで数多くのピアニストの演奏を聴いてきました。素人感覚ですが、その中で特に心に残っている演奏は・・・・
内田光子 第8回(1970年)ショパン国際ピアノコンクール 第2位
2006年サイトウ・キネン・フェスティバル松本
 ベートーヴェン ピアノ協奏曲 第5番「皇帝」 指揮:小澤征爾
 内田さんの奏でる音は最弱音に至るまで実に明快で、あいまいな音がひとつもなく、緻密にかつ大胆に壮大なベートーヴェンの音の大伽藍が構築される様に度肝を抜かれました。演奏が終わった後、感動でしばらく立てませんでした。
ダン・タイ・ソン 第10回(1980年)ショパン国際ピアノコンクール 第1位
 2011年ラ・フォル・ジュルネ新潟
 ベートーヴェン ピアノ協奏曲 第4番 指揮:井上道義 仙台フィルハーモニー管弦楽団
 震災の年、開催が危ぶまれた演奏会に急遽代役で世界のダン・タイ・ソンが駆けつけて下さいました。間近にそのピアノの音に接し、そのあまりに美しい音色にただただ感嘆!! 言葉で表現出来ないほど繊細なタッチでした。
ジャン=マルク・ルイサダ 第11回(1985年)ショパン国際ピアノコンクール 第5位
 2011年ジャパン・ツアー 新潟
 シューベルト ピアノ・ソナタ 第15番 「レリーク」
 はじめはルイサダの独特の音の間合いに戸惑いましたが、このシューベルトの演奏を聴いた時、私は未体験の音楽領域に連れて行かれるような感覚を味わいました。彼は楽譜を追っているのではなく、音楽が内包するエネルギーを熟成させながらその場で音楽を紡いでいっているように感じました。素晴らしく感動的な体験でした。
辻井伸行 第13回(2009年)ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール 第1位
 2015年 日本ツアー 新潟
 ベートーヴェン ピアノ・ソナタ 第23番「熱情」
 辻井さんのチケットはなかなか取れないため、今まで行けませんでしたが、今年ようやく行くことができました。
 聴いて驚きました。彼の演奏には何かいいようのない異次元の世界を感じました。ベートーヴェンのソナタは非常に緊張を強いられる求心的で鋭角的なイメージを持っていましたが、それを根底から覆されるような演奏でした。こんなにも豊饒なベートーヴェンの世界に接したことはありませんでした。何度も聴いてみたくなる演奏でした。

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