第2楽章はアンダンテ ト長調。
終始ゆったりとした抒情性に満ちていて平穏な波に揺られるような思いになります。ところどころ不意に訪れる沈黙に哀愁を感じます。
モーツァルト以後の作曲家によるヴァイオリン協奏曲にみられる緊張感・緊迫感・技巧性から比べると遥かにシンプルな内容ですが、そのシンプルさにこそ琴線に触れるものがあります。
ヴァイオリン協奏曲 第2番 ニ長調 K.211/第2楽章 Andante ト長調
<写真>ザルツブルク ミラベル宮殿の庭園
◆余談◆
このミラベル宮殿は、1606年当時ザルツブルクの大司教だったヴォルフ・ディートリッヒが愛人サロメ・アルトのために建造したものだそうです。愛人にマンション1戸とはスケールが違い過ぎます。
私は勉強不足で、今まで大司教というのは宗教的な指導者だと思っていたのですが、当時は塩の取引による経済力、政治力を併せ持った絶対的な領主だったようです。
そのような絶対的な領主に逆らったモーツァルトは流石です! なかなか出来ることではありません。
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