今日から1783年の作品を主に取り上げていきたいと思います。
モーツァルトがウィーンに定住して2年目、自立した作曲家としてとても充実した時期を迎えます。
演奏会も頻繁に開かれましたが、この変奏曲は3月23日の皇帝ヨーゼフ2世も臨席した会で即興で演奏されたものです。この会は大成功で、大変な盛り上がりを見せ、この変奏曲はアンコールでも再演されたようです。
曲の主題は、当時コミック・オペラ作家として活躍していたパイジェルロのオペラ『哲学者気取り』の中の「主よ、幸いあれ」から取られています。この主題は22小節と長いものであるため、変奏は繰り返しなしで、非常に自由な形で進行していて、実際の演奏会での即興で弾かれた雰囲気が伝わってきます。
この曲の楽譜は、演奏会の後にモーツァルトが書き留めたと思われています。そして1786年にはウィーンのアルタリアから印刷譜として出版されました。
6つのピアノ変奏曲 ヘ長調 K.398(416e) (フォルテ・ピアノによる演奏)
<写真>新潟市・白山公園の梅(2018.3.28撮影)
◆余談◆
連日さわやかな晴天が続く今日この頃、当地は梅が満開の時期を迎えています。
青空の下、梅の可憐な花々は、春の喜びに光り輝いているようです。
モーツァルトの音楽が一番似合う時期が到来しました!
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