最後の楽章です。アレグロ・ノン・トロッポ(自筆譜はアレグロ)イ長調 2/2拍子。
第1楽章から派生した第1主題をヴァイオリンが奏でたあとすぐに対位法的な発展が始められます。
この展開は『あらゆる室内楽曲中、「学問的」様式の最も完璧な例のひとつ』という評論家もいます。
確かにジュピターの最終楽章のような均衡美を感じさせます。
そして最後はアインシュタインが「聴衆をきわめて瞑想的にして立ち去らせる」と評したppで静かに全曲を閉じます。
弦楽四重奏曲 イ長調 K.464/第4楽章 Allegro non troppo
◆余談◆
全楽章を通してこの曲の深い味わいに魅了されます。この季節にいつも抱きしめていたいような作品です。
よく知られているように、この曲の完成した1月前(1874年12月14日)にモーツァルトはフリーメイソンに入団しています。そのことが創作上何らかの影響を及ぼしていると考えることは自然なことだと思いますが、入団を境に彼の作品は一段と深さを増したと感じるのは私だけでしょうか?
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