1783年に書かれた一連のピアノ・ソナタを取り上げて来ましたが、最後はこのへ長調のソナタを聴いてみます。
先立つ2曲(K.330、K.331)に比べるとやや地味な印象がありますが、旋律的で豊かな楽想と、長調と短調の突然の交替よってもたらされるコントラストが際立っていて、非常に充実した作品として高く評価されています。
ここで聴く第2楽章はアダージョ 変ロ長調で、陰影に富んだきわめて美しい旋律を歌います。A-B-A-Bの二部形式になっていて、後半部分の細かく華麗な装飾音は自筆譜にはなく、楽譜出版の際にモーツァルトが書き加えたものと思われています。
ピアノ・ソナタ(第12番)ヘ長調 K.332(300k)/第2楽章 Adagio 変ロ長調
<写真>西蒲区夏井の水田風景・田植え後の稲がスクスクと育っていました。(5月24日撮影)
◆余談◆
長らく更新が滞っておりました。
ようやく1783年のピアノ・ソナタ作品群も最期を迎えました。
このK.332の第1、第3楽章もとても変化に富んで魅力的なのですが割愛させていただきました。
K.330~K.333の4つのソナタをモーツァルトは短期間で書いたと思われますが、それぞれの個性が輝く多様な作風には脱帽します。次から次へ新しい楽想が天からモーツァルトに降り注いでいるように思ってしまいます。
暫く更新を怠っておりまいした。
返信削除実は金沢の音楽祭の余韻に浸っていた連休明けに、当地(新潟市・西区)で悲しい事件が起きてしまいました。連日マスコミにも大々的に報道されてご存知かと思いますが、罪のない幼い命が失われてしまいました。現場の近くに住んでいる知人も多く、身につまされる思いでした。
さらに、地元の五頭山系で幼い男の子と父親が行方不明になり、大規模な捜索が続いていますが、いまだに見つかりません。
遭難した松平山には私も4年前に登ったことがありますが、あまり人が入らない山で、登山道は荒れていて分かりにくい山でした。
関係者の皆様の心痛を思うと言葉がありません。
本当に悲しい事件、遭難が続きました。
返信削除地元の方々は格別心が痛むことでしょう。
山好きかっちゃんさん、コメントありがとうございました。
削除後ればせながら、先週は名付け親bestおめでとうございました。
素晴らしい発想の広がりに感嘆しました。
ところで、悲しい事件、事故が続くと、心も塞いでしまって、音楽を楽しむという気持ちになりませんでしたが、いつまでも停滞はしていられないので、前向きに進んで行こうと思っています。