1784年にモーツァルトは弦楽四重奏曲を1曲書いています。
よく知られているように、ハイドンに捧げた6曲の弦楽四重奏曲の一つで「狩」という名前で呼ばれています。これは後世の人が第1楽章の開始主題のホルンの呼び声という性格から付けた愛称で、音楽そのものはそういった標題音楽ではありません。
このハイドンセットのシリーズは、これまでも何度かこのブログで取り上げてきましたが、1782年12月末に書かれたト長調「春」K.387から始まり、1785年1月のハ長調「不協和音」K.465で完結します。
この曲は前作の3曲に比べると、さらなるモーツァルトの研鑽の成果が見事に結実していて、各楽器の無駄のないモティーフのやり取り、対位法的技術の適用、展開部のさらなる充実など、素晴らしい仕上がりになっています。
今日は、フィナーレの第4楽章を聴いてみます。緻密な対位法的展開部をもったソナタ形式で、アレグロ・アッサイの快適な推進力が密度の高いフィナーレへと疾駆します。
弦楽四重奏曲 変ロ長調「狩」K.458/第4楽章 Allegro assai
Link >> 第1楽章
◆余談◆
今日は雲ひとつない素晴らしい晴天です。
こんな日にモーツァルトの弦楽四重奏を聴いていると、本当に満たされた気持になります。何度聴いてもうっとりするような魅力に満ち溢れています。抱きしめたいような音楽です。
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