悲しんでいる伯爵夫人、そこへスザンナ、ケルビーノと相次いでやってきます。
伯爵夫人とスザンナは伯爵の行状を暴くために囮捜査をしようと画策します。
つまり、伯爵をスザンナの名前でおびき出し、女装させたケルビーノと会っているところを見つけて動かぬ証拠を突きつけようという計画です。
ここでケルビーノが伯爵夫人に歌うのがこの有名なアリエッタです。
このチャーミングなメロディーを美少年に歌われたら、ご婦人方の心は溶けてしまうことでしょう。
「フィガロの結婚」K.492 第2幕『恋とはどんなものかしら』 アンダンテ・コン・モート 4分の2拍子 変ロ長調
<訳> (小学館 魅惑のオペラ 01巻より転載)
ケルビーノ
恋とはどんなものなのか ご存知のご婦人方・・・
ご覧いただけましょうか 僕の心に恋があるかどうかを。
僕が感じていることを申し上げようにも 初めてのことなのでわからないのです。
でも胸には憧れに満ちたものを感じているのです
それは時には喜びであり 時には苦しみです。
凍るかと思えば燃え上がり またすぐに凍ってしまうのです。
自分を幸せにするものを探しているのですが
誰が持っているかも その正体もわかりません。
ひとりでにため息が漏れ 悩み・・・胸はときめき。
昼も夜も 静まる時がなかろうと 僕は好きなのです こうして悩んでいるのが。
恋とはどんなものかしら 教えてくださいご婦人方
僕の心に芽生えているかどうか 僕の心に恋があるかどうかを。
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