2015年3月22日日曜日

K.387 弦楽四重奏曲(第14番)ト長調 第4楽章

第4楽章は一転してモルト・アレグロ。
出だしのモチーフはジュピター交響曲の最終楽章を彷彿させます。
フーガのようなポリフォニックな響きと和声的な響きが交互して、緻密な構成になっています。
モーツァルトがバロック音楽を研究した成果が感じられ、非常な高みに到達した作品といえます。


弦楽四重奏曲 ト長調 K.387/第4楽章 Molto allegro

モーツァルトのハイドンセット
この曲を含めて6曲の弦楽四重奏曲はのちにまとめて出版され、ヨーゼフ・ハイドンに捧げられました。
その序文の中でモーツァルトは次のように述べています。(要約)
「私は弦楽四重奏曲の書き方については、あなたから深く教えられました。それを習得するのは決して楽なことではありませんでした。今、感謝の心を込めてあなたにこれを捧げます。どうぞあたたかい父親の気持ちで受け取ってください。」
モーツァルトほどの天才がこれだけの敬意をはらっていたのですから、ハイドンもすごい作曲家だったんですね。
■参考■ハイドンセットは下記の6曲からなっています(これからも順次取り上げていきます。)
                                (このブログで取り上げた楽章)
第1曲 K.387 ト長調 「春」       第1楽章 第2楽章 第3楽章 第4楽章
  2曲 K.421 (417b) ニ短調    第1楽章 第2楽章 第4楽章
  3曲 K.428 (421b) 変ホ長調   第1楽章 第2楽章 第3楽章 第4楽章
  4曲 K.458 変ロ長調 「狩」    第1楽章
  5曲 K.464 イ長調
  6曲 K.465 ハ長調 「不協和音」

余談
今日は「きらクラ!」がありません。なんか調子狂います。
古今和歌集に『世の中に絶えて桜のなかりせば 春の心はのどけからまし』とかいうのがありましたが・・・
『世の中に絶えてきらクラ!のなかりせば 日曜の心はのどけからまし』
というところでしょうか。なんかはりあいがありません。

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