1784年に書かれた2曲目のピアノ協奏曲K.450は変ロ長調。
この調性は管楽器が良く鳴る明るく軽やかな印象がありますが、この作品ではモーツァルトがこのジャンルで先駆的に管楽器の役割を拡大し、交響的なオーケストレーションを花咲かせたといわれています。
従来のオーケストラはフォルテピアノの伴奏をするだけとされていましたが、モーツァルトは同等の役割を与えて、管楽器に他声部と対等に主題展開の役割を受け持たせました。
また、ピアノにも高度な演奏技法が要求されていて、モーツァルト自身手紙の中で「汗をかかされる協奏曲だと思います」と述べています。
この作品もK.449と同様に予約演奏会のために作られ、3月24日にトラットナーの館で初演されました。
第1楽章は以前取り上げましたので、ここで聴く第3楽章はアレグロ、変ロ長調、8分の6拍子、ロンド形式で書かれています。明るく活気に満ち溢れていて、当時の順風満帆な彼の生活を反映しているようです。
管楽器はオーボエ、ファゴット、ホルンに加えこの楽章ではフルートが登場します。そしてカデンツァはモーツァルト自身が残したもので演奏されています。
K.450 ピアノ協奏曲(第15番)変ロ長調/第3楽章 Allegro (Cadenzas: Mozart)
Link >> 第1楽章 Allegro
◆余談◆
当地は昨日久しぶりにまとまった惠の雨が降り、今日はすっかり涼しくなり朝は22℃くらいまで下がり、随分過ごしやすくなりました。
ようやくモーツァルトを心安らかに楽しめる体調になってきました。彼の絶頂期のピアノ協奏曲の輝かしい響きは爽やかで生き生きしていて、聴くたびに心を洗われるようです。
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