2018年8月27日月曜日

K.451 ピアノ協奏曲(第16番)ニ長調/第1楽章

前作K.450(第15番)初演の1週間後に開催された第3回予約演奏会(3月31日)のために書かれたのが、このK.451の協奏曲で、完成は3月22日と自作目録に記されています。
この曲は前作よりさらにトランペット2、ティンパニに加わった大規模な楽器編成をとっていて、一般的にこの作品から交響的統一体としてのピアノ協奏曲が始まったとみなされています。
ここで聴く第1楽章は行進曲風に堂々と始まっていて、まさに交響曲の趣を呈しています。独奏ピアノも管弦楽と一体となって奏することが多く、前作のような華やでソリスティクな演奏は控えられていて、社交的な娯楽性からは一線を画しています。
この作品は当時の人々にとっても魅力的であったようで、1785にパリで出版され、さらに1791年にライン河畔のシュパイヤーでも出版されました。
当時のシュパイヤーの雑誌『ドイツ・フィルハーモニー協会音楽通信』(1792年5月16日号)にはこの曲について以下のような評論が掲載されています。

『モーツァルトの音楽を賛同・賞賛する者すべてにとって、この作品は・・・・何よも貴重なものである。作曲上のスタイルの独創性は明らかであり、豊かな和声、めざましいフレーズの展開、光と影の熟達した配分、そして他の多くの傑出した特質は、時代の模範的人物であったモーツァルトの喪失の大きさを深く実感させられる。・・・』(『モーツァルト全作品事典/ニール・ザスロー編/音楽の友社』より一部引用)


ピアノ協奏曲(第16番)ニ長調 K.451/第1楽章 Allegro assai(Cadenza:Mozart)

Link >> K.451 第3楽章

<写真>エンジェル・トランペット in Mari garden (8月25日撮影)

余談今週の「きらクラ!
しばらくお休みだった「きらクラ!」が再開されました。ふかわさん、真理さんのおしゃべりを聞いていると、心から楽しく癒されます。リスナーの投稿も実に興味深く、猛暑を乗り越えてレギュラーの時間が戻ってきた感じです。

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