2015年11月10日火曜日

K.465 弦楽四重奏曲(第19番)ハ長調 第4楽章

ハイドン・セットもいよいよ最終楽章に来ました。アレグロ(初版ではアレグロ・モルト)ハ長調、4分の2拍子。
まず冒頭の澄み切った第1主題で豊かな軽やかさに満たされます。
その後の第2主題、軽快な16分音符のパッセージ、そして変ホ長調でうたわれる印象的な旋律と、明確な4つの素材から構成された楽章になっています。
展開部での転調過程は、第1楽章の序奏部のハ長調を得るまでの過程の再確認とも考えられます。
コーダでは第1主題が再現して、混沌とした不安定感で始まったこの曲は明快な躍動感のうちに力強く閉じられます。


弦楽四重奏曲 ハ長調 K.465/第4楽章 Allegro
余談
モーツァルト創意に満ちたハイドン・セットが完結しました。
この曲集をハイドンに献呈する際にモーツァルトは次のような献辞を添えていました・・・・

『親愛なる友ハイドンに  

 ・・・ここに私の6人の息子をお贈りします。
 いずれもまことに長い間の辛苦の末の成果です。
 何人かの友人が、少なくともいくらかは労苦も報われるだろうと言ってくれたのに励まされ、この子らがいつの日か私にとってなんらかの慰めになることもあろうと期待するに至りました。
 ・・・どうかこの子らを優しくお迎えください。そして彼らの父とも導き手とも、また友人ともなってくださいますよう!・・・

              あなたの誠実な友 W.A.モーツァルト ウィーン 1785年9月1日 』

4 件のコメント:

  1. こんにちは、いつもありがとうございます!
    山のことは全然わからないのですが、谷川岳でしょうか、紅葉に抱かれた山容が神々しい、素晴らしい写真ですね。
    体調の方も回復してこのように山を歩けるようになっていらっしゃるとすれば、うれしく思います。
    モーツァルトの音楽をききながらlove mozart loveさんの写真を見るひと時、心が癒されるひと時です。

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    1. じゃくさん、コメントありがとうございます。
      写真は谷川岳の一ノ倉沢です。
      モーツァルトの音楽にはあまりフットしてません。
      このハイドン-セットを聴くといつも胸が一杯になります。35年の生涯でモーツァルトが本当に理解しあえたのはハイドンだったように思います。献辞を読んでいると涙があふれます。

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  2. 山好きかっちゃん

    谷川岳の写真に感動します。
    —私のOSバージョン変更に伴い、コメント方法に戸惑っていました。いつもお訪ねするのが楽しみです。—

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    1. 山好きかっちゃんさん
      コメントありがとうございます。
      かっちゃんさんの東北の山の便りも楽しみにしております。
      こらから寒くなりますが、ご自愛ください。

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