2019年1月26日土曜日

K.410(484d) アダージョ ヘ長調

このアダージョはバセット・ホルン2、ファゴットの三重奏として書かれた27小節の小曲です。作曲時期はケッヘルの6版では1785年の12月頃となっていますが、諸説あり、はっきりはわかっていません。
フリーメイソンのなんらかの儀式のために書かれ、 K.411 とセットの作品と考えられています。
おそらくフリーメイソンの厳粛な雰囲気の儀式で演奏されたのでしょうが、バセット・ホルンの静かに流れる旋律と、ファゴットの温かい低音が美しい和音を響かせて、心に安らぎをおぼえる小品です。


アダージョ ヘ長調 K.410(484d)

余談
昨年の11月から、主に1785年にモーツァルトが作曲した作品を聴いてきましたが、この他にも以前に取り上げたハイドン四重奏曲やト短調のピアノ四重奏曲などもこの年に書かれています。本当に作曲家として脂の乗りきった年であったと云えると思います。
前年末に入会したフリーメイソンの活動をしながら、この先も歴史的な名曲の数々をモーツァルトは書き続けて行きます。

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