2017年10月14日土曜日

K.137(125b) ディヴェルティメント 変ロ長調

今日はモーツァルトが17才の時にザルツブルクで書いたディベルティメントを聴いてみます。
このK.137はK.136K.138とともにザルツブルク・シンフォニーとも呼ばれ、とても人気のある作品です。
ヴァイオリン2部、ビオラ、バスで演奏されますが、各パートの台数が明示されていないため、弦楽四重奏としても弦楽オーケストラとしても演奏されています。
3楽章形式で、この曲は第1楽章がアンダンテで始まる珍しい構成になっていますが、ここでは快活な第2楽章を弦楽オーケストラ版で聴いてみます。
2回のイタリア旅行の後に書かれたこの曲は、地中海の青空を連想させるような底抜けに明るく闊達な雰囲気に満ちあふれていてます。


ディヴェルティメント 変ロ長調 K.137(125b)/第2楽章 Allegro di molto

<写真>ザルツブルク マカルト橋からホーエンザルツブルク城を望む

余談
この曲の「ディヴェルティメント」という表記は、誰かがモーツァルトの楽譜に書き加えたものだそうです。(ディヴェルティメントの語源はイタリア語の「divertire(楽しい、面白い、気晴らし)」で、深刻さや暗い雰囲気は避けた曲風であることが一般的。)
この曲集(K.136~138)の場合、メヌエット楽章がなく形式的には「オーボエとホルンのない弦楽器だけのシンフォニーである」とアインシュタインはいっています。
モーツァルトの時代は音楽のジャンルがはっきり分かれていなく、曖昧な面が多々あったようです。ジャンル分け自体あまり本質的な問題ではありませんが、モーツァルトの音楽を聴いていると交響曲なのかディベルティメントなのかセレナーデなのかわからないことがよくあります。

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