2017年10月25日水曜日

K.159 弦楽四重奏曲(第6番)変ロ長調/第2楽章

第2楽章は一転してト短調のアレグロ。
内面的な激しい感情が溢れ出ているようなエネルギーに貫かれています。
3拍子のメヌエットのように始まり、展開部は20小節の推移的なものですが、全体は195小節に及び、ソナタ形式となっています。
父親もこれらの作品にはしっかり目を通しているはずですが、彼の目には旧来の様式からは外れた革新的(反抗的?)な作品に映ったのではないでしょうか。
「ト短調」という調性はモーツァルトの宿命の調性ともいわれますが、何かモーツァルトの本性にシンクロするような力強さで訴えかけてくるものがあります。


弦楽四重奏曲(第6番)変ロ長調 K.159/第2楽章 Allegro ト短調

<写真>オーストリア ハルシュタットの家並

余談
モーツァルトはこの「ミラノ四重奏曲集」の後に「ウィーン四重奏曲」、このブログでも何度か取り上げた有名な「ハイドン四重奏曲」、「ホフマイスター」、「プロイセン王四重奏曲」と番号のついているもので23曲の弦楽四重奏を残しています。
これらの作品も交響曲と同様に、先輩ハイドンの影響を受けながら、それらをさらなる高みに押し上げた作品群となっています。

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